これは私のパートナーのお話。
彼は私の誕生日に心筋梗塞により、会社で倒れました。
心筋梗塞自体は軽度だったのですが、問題は心筋梗塞の検査。
その検査は腕からワイヤーを入れて心臓まで血管のつまりを調べる物なんですが、その最中にパートナーの身体に大変なことが起こりました。
危険を感じると気を失う習性
パートナーは痛みや気持ち悪さを感じたり、体が危険を感じると気を失います。
この手術の時は体の中をワイヤーが這う感覚に気持ち悪くなったそうです。
麻酔は部分麻酔。全身麻酔で。と言ってもそんなたいそうな手術ではありません。
なので部分麻酔になったのですが、ワイヤーが体の中を這う感触はリアルに感じます。
というわけで、パートナーは気分が悪くなったとか。
どんどん視界が青くなってきて、その青が濃く濃くなって猛烈に気持ち悪くなったそうです。
そして意識がストンと闇に落ちた。
次に意識が戻ったのは、医師に頬を叩かれて呼びかけられているところだったそうです。
「だから気を失うかもしれませんと言ったじゃないですか」
とパートナーが医師に言うと医師はホッとした様子で
「心臓が数十秒止まっていましたよ」
と。
死ぬときの予感
彼曰く、
「俺が死ぬときはすごく気持ち悪い闇を抜けて、その先に死があるんだろうなあ」
と。
「気を失って意識が戻ってきたら最初、『自分はどこにいるんだ?どうしてこんなところに?』という違和感がすごいんだよね」
「死んだはずなのに、生きてるからそう感じるのかもね」
「違和感がなく目覚めたら、死んだってことか」
死は気持ち悪い?
死ぬときはどんどん視界がなくなっていって、それと同時にものすごい気持ち悪さが襲ってくる。
そしてその気持ち悪さが消えた時に意識がダウンする。
というのが彼の経験から得た死の瞬間のお話です。
臨死体験を自覚して幽霊が見えるように
今まで何度も同じように気を失ってきたのですが、まさか心臓が止まっているとは考えなかった彼。
今回心臓が止まって、死を自覚してしまってから幽霊が時々見えるようになったそうです。
もともと私と一緒にいる時には不思議なものを見ていたのですが、それが一人でいる時にも見えるようになってしまったとか。
車がどんどん走る道路のど真ん中に座り込む老婆。
駅のホームにたたずむおじさん。
たまになんですが、視るようになったようです。
臨死体験を自覚して霊感が付いてしまった。死の瞬間の自分を知ってしまった。
二つの経験をパートナーがしたお話でした